長年グリップウェルのトレッキングポールを使ってきましたが、さすがに10年もするとスクリューロック部分に不具合が生じ固定できなくなりました。過去には壊れたパーツのみを購入して延命してきましたが、全体的に傷だらけになり思い切って買い替えることに。
しかしながらトレッキングポールはそこそこの値段がするものが多く、なかなか踏ん切りがつきません。アルミ製などの安いタイプもありますが重いのは問題外です。
軽くて値段もお手頃なトレッキングポールを探していたら目についたのがネイチャーハイクというブランドでした。何故安いのか?という答えは予想通り中国ブランドだからでした。
ネイチャーハイクとは
ネイチャーハイクは2010年に設立された中国発のアウトドアブランドです。ブランドコンセプトとして「light outdoor travel」を掲げており、軽量化による快適なアウトドアの旅を目指しているとのこと。
中国製というと安かろう悪かろうというイメージがあり、実際そのとおりのことも多くあるのですが、ネイチャーハイクは高いコストパフォーマンスを維持しながらもそれなりの評価も両立させている点で無視できない存在でもあります。
普段アマゾンで中国製の日用品や家電を購入し何度か失敗しているので、ネイチャーハイクの評価チェックは念入りに行いました。その結果、予想以上に高評価だったので当初の印象は覆りました。
中国製だとデザインがちょっとな、と思うかもしれませんがシンプルでなかなかスタイリッシュなプロダクトが揃っている印象です。
おしゃれやカッコイイまではいかないかもしれませんが、値段を考えれば悪くはないどころか中々やるではないかといったレベルだと思います。好みの問題もあるので一概に言い切れませんが、デザインが不味くて弾かれるレベルではありません。
とはいえ中国製。正直なところ絶対失敗したくないマストアイテムではまだ選ぶ勇気はありません。性能について個人的にある程度妥協の余地のあるトレッキングポールだからこそ試してみようと思ったのが正直なところです。
トレッキングポールを選ぶ基準と優先順位
トレッキングポールに何を求めるかで選ぶ基準や優先順位が変わってくるかと思いますが、私の場合は軽さと値段でした。以前グリップウェルを選んだときは店のスタッフの強烈な推しもあったのですが、その軽さに惹かれたのが最大の理由でした。しかもLEKIやBlack Diamondよりも安い。
自分のなかではトレッキングポールに3万円も出すのは抵抗があり過ぎました。でもグリップウェルなら2万円以下の値段でしかも軽い。そんなお気に入りのグリップウェルでしたが、もっとお手軽な値段のトレッキングポールはないものか、そんなときにグリップウェルと同程度の軽さでしかも1万円以下ときたら中国製でも検討の余地ありです。
私がアマゾンで購入したときは値下がりのタイミングで8,000円以下でした。
個人的にコストと軽さが確保できれば他の要素はさほど神経質になって判断基準に組み込む必要はありません。他には折りたたみ式よりも長さの調整の融通が利く伸縮式が好みであることくらいです。
アンチショックシステムについてはあった方が腕などへの負担が軽減されるのは確かですが、自分の場合は妥協できるポイントです。
・値段
・アンチショックシステムは無くても良い
ネイチャーハイク トレッキングポール ウルトラライトの外観と仕様
サイズはM(57~120㎝)とL(62~135㎝)の2種類。カラーはMがグリーンとブラウン、Lがブルー、レッド、ブラックとサイズによりカラー展開が分かれています。気になる重量はMが1本159gでLが169g。今回購入したのはブルーのL。デザイン的には及第点と言った感じです。
長さの調節はレバーロック式です。反対側のツマミで締め付け具合を調節してレバーでロックします。メリットとしてはスクリュー式よりも少ない力で操作が可能なこと。スクリュー式は雨で濡れていたり、疲労しているときにはちょっとしたストレスになります。操作性に問題はありませんが、実際に手に触れてみるとちょっと安っぽい感触なのは否めません。
グリップはEVA(エチレンビニルアセテート)製で柔らかく弾力性があり長時間握っていても疲れにくい素材です。コルクよりは重量がありそうですが、EVAはポリプロビレンやポリエチレンに匹敵する軽さを誇り、少なからず軽量化に寄与しています。
石突きの部分は一般的なトレッキングポールと変わりなく用途によってキャップやバスケットの装着が可能です。写真にはありませんが雪山用のバスケットも付属していました。
以前使用していたグリップウェルは1本あたり166gでしたので重さについての差は当然感じません。スクリューロック式からレバーロック式になったことで伸縮操作はスムーズになりました。女性や高齢者ならその差は大きいメリットになります。
アンチショックシステムが採用されていないので、地面を突いた際の衝撃はダイレクトに伝わってきます。同じくアンチショックシステムを採用していないグリップウェルと比べても明らかに違いがあり、ここは個人の好みが別れるポイントだと思います。
まとめ
正直なところ耐久年数については実際に使いながら時間が経過しないとなんとも言えないのですが、精密機械ではないので当分はダ時丈夫だろうと高を括っています。
中国製だからといって無条件に低品質であると判断してしまうのは早計です。レビューを見るとネイチャーハイクのテントなどはなかなかの評価を得ており、コスパの良さを考えるとそのクオリティには一目置かざるを得ません。
一定のクオリティを担保しつつ低価格での販売戦略でアウトドア市場に乗り込んできたネイチャーハイクは、イノベーションのジレンマにおけるローエンド型破壊を起こしつつあるのかもしれません。