赤城山は妙義山や榛名山とともに群馬を代表する山で、その3つをまとめて上毛三山と呼ばれています。浅間山は長野と群馬の県境を跨いでいるので漏れてしまったのでしょうか。
そんな赤城山は日帰り登山の対象としてはうってつけで縦横に登山道が張り巡らされています。キツすぎず、かといってラクでもないそんな山を探していたところ赤城山が候補として挙がりました。雪が無くなった4月の赤城山は久しぶりに登山を再開する人にとっても肩慣らしとしてうってつけのコースです。
赤城山という単体の山はない
赤城山はカルデラ湖の大沼を中心に連なる黒檜山、駒ヶ岳、鍋割山、荒山、地蔵岳、鈴ヶ岳、長七郎山などの複数の火山体の総称です。それらの中で標高1828メートルの最高峰を誇る黒檜山が主峰となります。これらの山で登山コースとして人気なのは黒檜山と駒ヶ岳を踏むルートです。
尚、赤城山の読みについては「あかぎさん」と「あかぎやま」が混在していますが、地元の人々はあかぎやまと呼んで親しまれています。国土地理院ではあかぎさんと記載されていますが、群馬県民にとってあかぎやまという呼称へのこだわりは強いようです。
赤城山といえば国定忠治が思い出されますが、あまり推している感じはありませんでした。というか今の若い人は国定忠治を知っている人は少ないでしょうし、時代にそぐわないのかもしれませんね。
赤城山への公共交通機関でのアクセス
東京方面からは高崎線に2時間乗ることになるので、少しプラス料金が掛かりますがグリーン車を使うのがおすすめです。特に疲れている帰りは車内でビールも飲めますし。
赤城山周辺には駐車場が数多くあり、満車で止められないという事態にはならないと思います。公共交通機関でのアクセスは前橋駅北口の6番乗り場のバスを利用します。ちなみにバスに乗る前に何か食べようと思っても前橋駅周辺には飲食店はあまりありません。一応駅にマクドナルドがあったのでそこを利用しました。繁華街は駅から少し離れたところにあります。
前橋駅からのバスは夏ダイヤと冬ダイヤがあり4月と11月にダイヤが入れ替わります。更に土日祝日は前橋駅から赤城山ビジターセンターへの直通便もありますが、平日は途中の富士見温泉で乗り換えが必要です。関越交通の公式サイトに詳細があります。
直通便だと料金は1500円だったのですが、富士見温泉で乗り換えると300円ほど割高になります。なんだかもどかしいですね。
黒檜山から駒ヶ岳への縦走
大沼側から主峰の黒檜山を目指すなら赤城神社の前の登山口からスタートするのが一般的ですが、その場合バスは終点の赤城山ビジターセンターではなくその手前のあかぎ広場前バス停で降車するのが最も登山口から近い場所になります。それでもビジターセンターから徒歩10分も掛からない距離ではありますが。
トイレはビジターセンターをはじめいくつかあるので助かります。あかぎ広場前のバス停周辺にはお土産屋を兼ねた食堂が何軒かあり、登山者だけでなく観光客やライダーの姿が見られました。
大沼の脇の車道を赤城神社へ向かって15~20分ほどで黒檜山登山口に到着します。4月なのでさすがに冬の景色とは違いますが、風もあり大沼は寒そうな様子でした。
登山口はわかりやすいので見逃すことはないでしょう。
はじめから傾斜はキツ目ですが、更に急坂になっていきます。ウォーミングアップはありません。真夏の暑い季節だと大汗を掻くようなルートです。ロングコースではありませんが、途中に水場や小屋はないので暑い日は水は少し多めに持ったほうが良いと思います。風が思ったより冷たく、顔は大丈夫だったのですが手のほうが耐えられなくなり、登り始めてすぐにグローブを嵌めました。
振り返ると大沼が見えます。赤城神社に寄るのをうっかり忘れてました。下山後にと思ったのですがバスの時間が迫っていたので結局お参りはしませんでした。後で調べたら赤城神社は女性の願掛けにご利益があるそうなので、男の自分はまあいいかなと。
アンテナ山の左隣に富士山が見えるとありますが、見えませんでした。この日は一応晴れてはいたのですが、空気の澄み具合がイマイチで遠方の景色が不明瞭でした。右下写真の右側の山頂にアンテナが確認できます。
地図で見るとこのあたりは狭い間隔の等高線に対してほぼ垂直に登山道が通っています。写真で急坂を写しても上手に伝えられなくもどかしいといつも思います。
まだ出てきた富士山見えます標識。やっぱりこの日は見えませんでした。黒檜山まであと100メートル。もうちょっと。
赤城山の主峰黒檜山の山頂に到着しました。ですが道標にあるようにビューポイントはここから少し離れたところにあります。