今年(2022年)は7年に一度の御柱祭とあって4月中は八ヶ岳の山小屋はあまり営業していないと、宿泊の予約をいれようと電話した際にとある小屋のスタッフが話してました。北アルプスも考えたのですが、ソロで行くし数か月登山をご無沙汰していたのでもう少し難易度の低い山にしようと方向転換。
登る山を選ぶ際にマイカーがないと選択肢が極端に限られてきます。登山口までバスが通っているか、またタクシーを使うにもあまり遠いと財布へのダメージが大きいので、距離がどのくらいあるのかが判断材料になります。バスが通っていても時刻表とのすり合わせも必要になります。
ぼんやり谷川岳の地図を見ていたら武尊山のそばに迦葉山なる山を発見。しかも登山口までバスも来ている。ピストンは面白くないと思い、尼ヶ禿山を経て藤原湖へのルートに決定しました。そちらにもバス停あるし。
バスが減便されていた
ネットで「迦葉山 バス」で検索し時刻表も確認したのですが、その時刻表が現在違っていることに気付いたのが前日の夕方。ネットでヒットしたのは2019年改正版でその時刻表では1日7本あったのですが、最新版は2022年3月に改正され平日は何と18:27発の1日1本に。ちなみに土日祝日と年末年始は朝、昼、夕方の1日3本となっています。
前日の夕方に改めて計画を練り直す気力がなかったので、仕方なく沼田駅から登山口の弥勒寺までタクシーを使うことにしました。料金は7000円弱。
天狗で有名な弥勒寺から迦葉山、尼ヶ禿山へ
弥勒寺から登山スタートです。案内図を見ると結構大きなお寺ですね。中央にある中雀門を通って和尚台へ向かうルートが登山道です。
拝殿を正面から見たところ。無事に登山を終えられるようお参りしました。
中には大きな天狗のお面があります。日本一の天狗面だそうです。弥勒寺は日本三大天狗のひとつとされており、あとの二つは京都の鞍馬寺と東京の高尾山の薬王院とのこと。
お寺の隅々まで見ていると時間が足りないので、拝殿だけ見てスタート。渡り廊下の下をくぐって向こう側に出ます。
廊下に何か立て掛けてあるので、見てみると熊の出没の警告が。さっき拝殿でお参りした時に熊が出ませんようにとは祈らなかったよ。
コースはいきなり急登で始まりました。写真からは角度があまり伝わらないかもしれませんが、途中で振り返って見下ろしたところ。迦葉山は標高1322mなのですが弥勒寺は900m以上の地点にあるので、始めの急登でかなり標高を稼いていきます。
この標識の倒木は中が空洞でした。写真の右側をすり抜けて通ります。
胎内潜りはパスしときましたが、今から思えば挑戦しとけばよかったかも。迦葉山のピストンならトライしていたと思います。
胎内潜りの横にある小さなお堂の中には酒瓶が。
どの山にも言えることですが、迦葉山は一見危険そうに見えなくても滑落に注意する箇所が所々に点在します。気の緩みからバランスを崩すと転がり落ちる可能性があるので油断は禁物です。
この日は快晴で和尚台を過ぎたあたりの地点でも気温は20℃で風は微風。ソフトシェルを脱いでドライレイヤーとベースレイヤーで登りました。ドライレイヤーのおかげで汗冷えを感じることはなく快適でした。
迦葉山山頂の手前あたりから登山道に残雪が出始めました。
迦葉山の山頂に到着。標高1322.4m。
山頂からはそんなに視界が開けているわけではありません。展望を望むなら和尚台の岩場の上からの眺めでしょう。パスしましたが。
山頂を過ぎてしばらくするとだんだんと雪が多くなってきました。それに伴い登山道もわかりにくくなってきました。初めて通るルートであり、樹林帯で見通しも利かなかったのでコースから逸脱していないかちょくちょくヤマレコのGPSで確認。雪山は無雪期に比べてある程度自由にルート取りできるのですが、場合によっては道迷いに陥りやすくもあります。
登山地図ではぐるっと迂回するようにルートが描かれている地点では雪が解けて沼のようになっており、通行不可能だったのでそのまま直進しました。
巨大な鉄塔。ここまでくれば尼ヶ禿山までもう少し。自然の中で人工物の存在感が強調される。
視界が開けた場所に出ると気持ちいいですね。
一応こぢんまりとしたビクトリーロード。
尼ヶ禿山の山頂からは武尊山と玉原湖が望めました。
標高1466mの山頂で気温28℃!さっきより8℃も上がってる。しっかり日焼けしました。
武尊山を見ながら下山開始。山頂は雪がなかったのですが、少し下ると土が露出している箇所がほとんどないほど一面雪に覆われています。
玉原湖の近くまで降りてきましたが、ここから玉原越を通過し藤原湖まで行きます。写真を撮り忘れたのですが玉原越から東電発電所までの下りが今回一番きつかったです。急坂の上に残雪で登山者もほとんど通らないのでトレースも無し。この直前までは余裕だったのに、最後の最後で足にダメージを受けました。
林道に出たときはホッとしました。
登山口にはゲートがあり、すぐ前に長沢橋のバス停があります。
今回の反省点など
1500mに満たない山とはいえ雪が残っているのは想定内でした。ただ気温が28℃まで上がるとは思っていなかったので日焼け止めを持って行かなかったのは準備の甘さです。またドリンクは1リットル持って行ったのですが、下山途中で飲み干してしまい沢の水を汲みました。簡易浄水器を持って行けばよかった。
沼田駅からのバスが減便していることに直前まで気付かなかったのもリサーチ不足でした。