大山は丹沢の南東部に位置し、都内からのアクセスも便利な人気の山です。公共交通機関でも小田急線で新宿から約1時間で到着でき、伊勢原駅からはバスも1年中ふんだんに出ています。
大山の中腹に建つ阿夫利神社は紀元前97年に創建されたと伝えられています。かなり長い歴史をもつ神社ですね。大山は別名雨降山(あふりやま、あめふりやま)とも呼ばれ雨乞いの対象として崇められていたそうです。
大山の麓のこま参道には飲食店や土産店が軒を連ねています。参道を上がったところにある大山ケーブル駅から阿夫利神社までケーブルカーで登ることができ、登山者だけでなく一般の観光客でも賑わっています。
12月上旬のヤマビルの心配がなくなった頃合いを見計らって初めて大山に登りました。
登山初心者には少々キツイ
しばしば登山初心者向けに紹介される大山ですが、確かにコースタイムは短く危険な鎖や岩場などはないものの大きい段差が続くルートはまったくの初心者にはハードルが高いと思います。
麓から男坂または女坂を登らず、阿夫利神社までケーブルカーに乗ってそこから山頂を目指したとしても急登が待っています。
体力のある人なら問題ないですが、普段からなにも運動していない人にとっては地獄を見るかもしれません。
初めて高尾山や筑波山に登って次は大山となるかもしれませんが、初心者というより初級者向けといった感じでしょうか。
大山に実際に登ったらキツかったというブログは散見できますが、運悪くそのような記事を目にすることなく初心者向けという情報を鵜呑みにしているとこんなはずじゃなかったとなるでしょう。
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日向薬師から見晴台経由で大山山頂へ
大山ケーブル行きだけでなく、今回のスタート地点の日向薬師へも伊勢原駅からバスが出ています。終点の日向薬師までは20分ちょっとで到着します。
日向薬師のバス停には自販機のほかにトイレもあるので、駅からバスに急いで乗ってしまっても安心です。
せっかくなので登山スタート前に日向薬師にお参りにいくことに。登山口とは反対側に30mほど戻って左折します。車や階段を使いたくない場合は迂回して林道を登ります。
途中に炭焼き窯の跡がありました。
階段が見えてきました。
階段を登ると阿形吽形の金剛力士像がお出迎え。
さらに階段は続きます。
茅葺き屋根の立派な本堂です。茅葺き屋根のお寺って珍しいのかと思ったら日本中に結構あるみたいですね。
時間がもったいないのでお参りを済ませたら来た道を戻り登山口へ向かいました。しばらくは舗装された道路を進みます。途中で立派な三重塔が見えてきました。
途中にクアハウス山小屋というキャンプ施設があります。冬は週末と祝日のみの営業のようです。この日は火曜日なので休業日でした。
日向薬師のバス停からおよそ30分ほど歩いて登山口に到着しました。ヤマビル除けの塩が置いてありましたが幸いこの季節は活動時期ではありません。とはいえ万が一のことを考えて念の為にヤマビルファイターを持ってきました。ビビリ過ぎですね。
この日の登山口の気温は12℃。上半身は長袖のベースレイヤーとおたふく手袋のドライレイヤーのみで登りました。最初は寒いのですが、汗っかきなのでこの上にジャケットなどを羽織ると確実にビショビショになります。
登山口から登っていくとすぐに林道を横断します。大山山頂まで3.7㎞と結構短いコースです。
大山まであと3㎞の地点でお地蔵様。
お地蔵様を過ぎると歩きやすい道が。ずっとこんな登山道だとうれしいのですが、当然そんなことはありません。
しばらくすると段差が続き見晴台の休憩ポイントに到着。食事するにもちょうど良い場所です。東屋の向こう側にベンチが並んでいます。
ここしばらくは晴天が続き、この日もよい天気でした。但しこの季節は日照時間が短く午後を少し過ぎると陽の光もとたんに弱々しくなるのが苦手です。
樹々の間から相模平野が見えます。
登山道はこのような階段がイヤというほど続きます。適当に登っていると足の付け根の腸腰筋を傷めるので、骨盤の向きを意識しながら足を上げましょう。
更に標高を上げていくと相模湾が見えてきました。
標高1,252メートルの頂上には奥の院があります。
遠くまで平野が広がり、その向こうに海が見える眺めは奥秩父や八ヶ岳とは趣を異にします。
頂上にある茶屋は営業していませんでした。無休で営業時間は10時から15時らしいのですがこの時点で14時。臨時休業か?食べる気満々だったので残念。
阿夫利神社を経由してこま参道へ下山
気を取り直してさっさと下山開始。日が短いので油断しているとどんどん薄暗くなっていきます。鳥居をくぐって阿夫利神社へ下っていきます。
頂上から急坂が続きひたすら標高を下げていきます。雑に下りると確実に膝やふくらはぎをやられます。段差が大きい箇所もふんだんにあるので膝に不安のある人はサポーターを使った方が安心です。もちろん基本は丁寧な歩き方であり、ドスンドスンと衝撃をモロに受け止めるのは言語道断。
途中の富士見スポットは雲に邪魔されました。
途中に樹齢5~600年といわれている夫婦杉があります。
更に下ると阿夫利大神の碑。
阿夫利神社の下社。この本殿の下で御神水を頂くのをすっかり忘れていました。帰宅後にウイスキーの水割りにしようと思っていたのに無念。
富士山から岩を持ってきて復興された獅子山。周りには十二支が配置されています。
陽がだいぶ落ちてきたので先を急ぎます。
例のルーメソの暖簾。
阿夫利神社からケーブルカーが麓まで走っていますが疲れているわけでもなかったので乗りませんでした。男坂は灯りがないとのことで女坂を選択。女坂でもなかなか結構な勾配でした。途中に大山寺があり、かわらけ投げという厄除けが有名だそうです。
こま参道を抜けて無事下山。すぐ近くに伊勢原駅行きのバス停があります。