奥秩父の盟主ともいわれる金峰山は標高2599メートルを誇り別名を甲州御岳山ともいわれます。また金峰山の読み方ですが山梨側では「きんぷさん」、長野側では「きんぽうさん」と呼ばれますが、一般的にはきんぷさんの方がメジャーな読み方です。
金峰山の一番楽なルートは日本一標高の高い大弛峠からのピストンです。公共交通機関を利用する場合、大弛峠へは栄和交通の乗り合いバスを予約することになります。運行は6月から10月の土日祝日となっています。
他には瑞牆山荘登山口から富士見平小屋を経由してのルートと廻目平からのルートが一般的です。今回瑞牆山荘からのルートをピストンしました。瑞牆山荘の登山口までは土日だけでなく平日もバスがあるので公共交通機関利用者としてはありがたいです。6月の中旬という梅雨真っ只中の時期でしたが雨には降られず幸いでした。
奥秩父の盟主だが最高峰ではない
金峰山は奥秩父の盟主の座を獲得していますが、実は最高峰ではありません。奥秩父の最高峰は北奥千丈岳で2601メートルです。ですが貫禄や佇まいはまさに盟主の名に相応しいといえます。位置的にも奥秩父の真ん中にどっしりと鎮座しており、有無を言わせない貫禄を持ち合わせています。
瑞牆山荘の登山口から金峰山小屋へ
韮崎駅から1時間20分ほどで到着。瑞牆山荘前にあるバス停が登山口で迷いようがありません。登山口にはトイレがあり、そこそこキレイでした。瑞牆山荘には自販機は2つありましたが、ひとつは販売停止でもう一つはホット缶コーヒー以外は売り切れ状態。いつもそんな感じなのだろうか。
登り始めは林の中の緩やかな斜面ですが、しばらく進むと傾斜がキツくなります。
瑞牆山が正面に見えるビュースポット。写真が下手すぎて伝わってきませんが、ここからの眺めは結構迫力あります。
富士見平小屋の手前に水場があります。平成の名水百選だそうで。登り始めてまだ1時間も経っていなかったのですが、冷たい水で顔を洗ったら自分でもびっくりするくらい火照っていました。
富士見平小屋に到着。味わい深い趣きのある外観です。
富士見平小屋の軽食メニュー。鹿肉を使ったメニューがあります。鹿肉山椒ピザが気になる。帰りにバスの出発時間までに余裕があれば食べていこうと思っていましたが……。
小屋とトイレの間の登山道を登り金峰山方面に進みます。
1時間弱で大日小屋を見下ろすところまで来ました。無人小屋ですが利用の際には富士見平小屋への予約が必要です。テントサイトもあるようです。富士見平小屋のテントサイトは週末は賑わうので、ひっそりとした雰囲気を味わいたい人向けです。
更に進むとクサリが出てきました。左側は溝になっているので登りやすそうなのですが、湿っているので滑りやすい状態になっていました。鎖がないと登れないような感じではありません。
大日岩まで来たら今日の行程の半分以上は通過したことになります。
まだまだ樹林帯が続きます。早く稜線に出たいのですが、その願いはまだしばらく叶いません。樹林帯は飽きるんですよね。
砂払ノ頭まで来ると展望が開けます。
疲れを忘れさせてくれる風景です。写真は八ヶ岳方面。真ん中あたりの最も高い山が赤岳。
手前に瑞牆山が見えます。こう見ると時間を掛けても人間の歩ける距離はたかが知れていますね。
千代の吹上。なかなかの迫力。
鎖が出ていますが、なくても登れます。下りのときのほうがありがたみがあります。
金峰山が見えますが、今日は山頂には行きません。
金峰山の手前で小屋との分岐が現れます。
大きな岩のすぐ向こうに金峰山小屋があります。
金峰山小屋に宿泊
金峰山小屋は長野県側にあるので「きんぷさんこや」ではなく「きんぽうさんこや」と読みます。看板は「峰」ではなく「峯」の字でした。
入り口に入ると売店があり、マグカップやTシャツ、バッジ、ライターなどが売っています。細かく確認しませんでしたが、おつまみやお菓子はチップスターとチョコレートくらいだったような。写真には写っていませんが、ビールやペットボトル飲料が入っているクーラーボックスもあります。