2014年の噴火がまだ記憶に新しい御嶽山ですが、2018年に山頂付近の規制が一部解除されたのを機に初めて登ってきました。
御嶽山は長野県と岐阜県に跨る独立峰であり、山岳信仰の山として知られています。そのため山の至る所で行者像や石碑が見られ、山頂部の頂上奥社本宮をはじめいくつもの神社があります。
木曽福島駅からバスで登山口へ
駅前には土産物屋がありますが、コンビニは少し離れたところまで行かなくてはなりません。
公共交通機関を使う場合JR木曽福島駅から御嶽ロープウェイ行きのバスに乗ります。料金は片道1500円で小学生は半額の750円です。木曽福島駅から終点のロープウェイ乗り場まではだいたい1時間ほどかかります。
ロープウェイは片道1400円、往復だと2600円で子どもは各半額です。私はロープウェイの料金を節約するため、手前の中の湯で下車しました。1時間ほど歩くことになりますが時間に余裕があれば節約になります。
中の湯は約100台分の駐車場があります。この日は日曜ということもあり9時半過ぎにバスが到着した時点でほぼ満車状態で、ここから登る人が多いように見受けました。駐車場は車で溢れていたのですが、バスは空いており20人も乗っていませんでした。尚、中の湯にはトイレと待合室はありますが売店や自販機はありません。
御嶽山の登山道は王滝口、黒沢口、開田口、小坂口などがありますが、御嶽ロープウェイのある黒沢口が一番メジャーだと思われます。
黒沢口から二の池を通り五の池小屋へ
今回五の池小屋を宿泊地に選んだのは黒沢口登山道から登った場合、小屋の位置が一番奥に位置するためコースを組み立てやすいという理由がありました。初日は時間の都合でピークハントは無しで、二日目に継子岳、摩利支天、剣ヶ峰の順でまわることにしました。
二の池ヒュッテも宿泊候補に挙がっていたのですが、御嶽山の登るのは初めてだったので、なるべく無難なコース設定を心掛けました。今から考えると別に二の池ヒュッテに泊まっても今回と同じコース、ピークは時間的にも体力的にも十分可能だったのですが。変に慎重になりすぎたきらいがありました。
登り始めは樹林帯の中を行きます。登山道は階段が九合目あたりまで続きます。
ロープウェイ山頂駅からの登山道との合流地点を過ぎてからすぐのところに七合目行場山荘があります。看板にあるようにちから餅が名物のようです。
ちから餅はきなことぜんざいの2種類があり、どちらも500円です。朝食を食べてから時間が経っていたのできなこを注文して腹ごしらえをしました。
ここから次のチェックポイントの女人堂まで1時間ほど登ります。
ここでまた一休みしてトマトジュースと菓子パンを購入。
鳥居と僧侶の組み合わせは見慣れない光景。昔は神仏習合だったからでしょうか、なんとなく不思議な感じがします。
女人堂まで来ると視界が開けます。この日は天気はまあまあ良く、風も穏やかでした。
雨は降らなかったのですが、だんだんと雲が多くなり。
九合目付近の石室山荘を過ぎる頃にはだいぶ曇ってきました。
この日は剣が峰には行かず二の池方面へ。登りはいったんこのあたりまで。
二の池の真横に建っている二の池山荘。噴火の後い建て替えたのでまだ新しく綺麗です。
二の池山荘の入り口横にはコースタイムや登山道の情報が記されています。
小屋のそばにある馬と女神の像。
サイノ河原を通過してすると。
三の池が右手に見えます。
本日宿泊予定の五の池小屋が見えてきました。
五の池小屋の様子
到着しました。定員は100名ですが、わりとこじんまりした建物です。
ぱんだ屋の看板。
女子受けしそうなデザインです。
夜の部とあるのは夕食後のお酒のお供のメニュー。
ケーキも2種類ありました。
ピントが合っていないので見ずらいのですが、食堂は6人ほどが座れるテーブルが4つ置けるくらいの広さです。宿泊客が多い場合は何回転かさせるそうです。
新館のほうはわからないのですが、本館は山小屋によくある2段のカイコ棚です。この日は宿泊客は約20人ほどで1段に2~3人でした。他に更衣室や乾燥室もあります。トイレは離れにあります。
本棚は多くの山小屋にあるように、大量の本や雑誌が並んでいるというわけではありませんでした。他の場所にあるのかも。
先日「カンブリア宮殿」で取り上げられていたからでしょうか、村上龍氏のサインがありました。
夕食は17:30からでおかずは天ぷらやかぼちゃの煮物などです。味噌汁の味噌は自家製とのことで、手作り感のある味でおいしくいただきました。
下界では連日猛暑でうだるような暑さが続いていましたが、山の上では夜になると少々冷える為ストーブに火が入れられます。
手書きの天気予報が掲げられています。午後からは雨が降りそうなので、午前中に剣ヶ峰まで行きたい。
朝食は5:30からでスクランブルエッグ、ウインナーなど。
二日目は継子岳から摩利支天、剣ヶ峰へ
二日目は6:30に出発しまず小屋から継子岳をピストンしました。
小屋から見た継子岳方面。まだ天気は崩れていません。
30分ほどで継子岳に到着しました。小屋からここまでアップダウンはほとんどありません。
継子岳から望む、おそらく白山。
小屋まで戻り次は摩利支天を目指します。五の池小屋はまた泊まりたいと思える良い小屋でした。
摩利支天乗越から20分ほどで頂上に到着です。頂上といっても尾根を渡った先という感じでしたが。
摩利支天から剣ヶ峰がよく見えます。ここから引き返して二の池方面に向かいます。
二の池ヒュッテは坦々麺が名物らしく、機会があれば食べてみたいです。
二の池ヒュッテから剣ヶ峰に行くルートは通行禁止なので二の池本館の先から回り込むことになります。
剣ヶ峰の頂上直下は写真のとおりの様子で復旧作業中。
シェルターが建てられていました。
噴火の慰霊碑。
こちらは銘文です。
頂上の御嶽神社奥社。現在頂上に立ち入れるのはこの奥社がある一画のみとなっています。
お鉢の中の様子。
帰りは昨日来たルートを戻ります。
帰りは中の湯に下山ではなくロープウェイを使いました。
まとめ
今回歩いたルートは特に危険箇所はありませんでした。なので当初ほぼ地図のコースタイムよりやや短い時間で歩けました。ですが公共交通機関を使用した場合は、今回のコースでの日帰りはバスの時間の関係上ほぼ不可能と思われます。
基本的に水場はないので飲料の補充は途中の小屋で購入することになります。また小屋の予約の際に言われたわけではないのですが、ヘルメットの持参を推奨しているようです。私も結局使いませんでしたがザックに入れていきましたし、被って登っている登山者も何人か見られました。