西穂山頂

西穂山荘に宿泊し西穂高岳に登る

穂高連邦の一角を担う西穂高岳は北アルプスの南部に位置しており標高は2909mです。西穂高に登ったのは今回で2回目で前回は2018年4月上旬だったのですが、その時はまだ雪が十分残っており雪山登山の装備でした。ですが5月下旬の今回はピッケルや前爪のあるアイゼンは不要でした。

ルートは公共交通機関で新穂高温泉まで行き、そこからロープウェイを使って西穂山荘に宿泊し西穂高をピストンというポピュラーなコースです。

西穂山荘から西穂高へのルートは森林限界を超えているので天気が良ければ周辺の山々を視界に入れながらの稜線歩きになります。左手に笠ヶ岳、右手に霞沢岳、正面に前穂高岳やジャンダルムを望むなかなか贅沢なルートです。

西穂山荘へのルート

今回宿泊する西穂山荘へのルートはいくつかあります。まず新穂高温泉からロープウェイを使う一番楽なルートですが、楽をせず旧ボッカ道を歩くこともできます。次に上高地側から登るルートです。焼岳から縦走するルートは樹林帯の中なのであまり展望は望めません。そして最も難易度が高いのが奥穂、ジャンダルムから縦走してくるルートです。

1.新穂高温泉からロープウェイまたは旧ボッカ道を登る
2.上高地から登る
3.焼岳から縦走
4.ジャンダルム方面から西穂経由で縦走

松本駅からバスを乗り継ぎ新穂高温泉へ

松本駅前のバスターミナルから高山行きのバスに乗り、平湯温泉で乗り換えます。バスの乗客も平日ということもあるのか、自分を含めて5人だけ。

バスの車内

 

無事平湯まで到着しました。コロナになってから平湯もすっかり活気がなくなってしまい寂しい限りです。前日とは違いとても良い天気です。肝心なのは明日ですが。

晴れ

 

平湯温泉から新穂高温泉行の時刻表。割と本数がありますね。

時刻表

新穂高温泉ロープウェイで標高を稼ぐ

やっと新穂高温泉に到着しました。ロープウェイに乗って1000mほど標高を稼ぎます。運賃は往復で3000円です。このほかに荷物が6㎏を超えると往復で別途600円必要です。山小屋1泊の荷物でチェーンスパイクに水を1リットル担いでいたこともあり軽くオーバー。軽量化には興味がある割には毎回荷物が重くなりがちなのが課題。決してウルトラライト志向ではないのですが、もうちょっと工夫したいところですね。

新穂高温泉

 

ロープウェイは途中で乗り換えがあります。乗り換えの際に待ち時間があり、それを含めると新穂高温瀬駅から西穂高口まで約25分で到着します。途中のしらかば平駅にはなぜかパン屋があるので、ここで行動食を購入するのもありです。

第1ロープウェイ  新穂高温泉駅~鍋平高原駅  毎時00分、30分発
第2ロープウェイ  しらかば平駅~西穂高口駅  毎時15分、45分発

ロープウェイ

 

西穂高口駅に到着。一番下の新穂高温泉駅と比べて明らかに気温が低いです。ここで少し軽食など食べてゆっくりしたかったのですが、この時点で15時。西穂山荘までのコースタイムは90分なのですぐに出発しました。観光客の人はここがゴールですが、登山者にとってはスタートラインです。

西穂高原口駅

 

西穂高駅からすぐ、登山道にはまだ雪が残っていました。この時期だとだいぶ雪が汚れています。チェーンスパイクを持っていきましたが、結果的に行きの登りでは使いませんでした。ですが途中の急坂で滑りたくない箇所もあったので持参して正解でした。

雪道

 

西穂山荘に宿泊

1時間ちょっとで西穂山荘に到着。西穂高口駅は標高2156mなので200mくらいしか登っていないことになりますが、歩いた実感はもう少し高低差がある気がする。

西穂山荘

 

左の写真が別館で右の3階建てが本館です。

別館
本館

 

受付や食堂、宿泊は別館で行っていました。西穂山荘は北アルプスでは貴重でありがたい通年営業の山小屋です。

西穂山荘

西穂山荘の部屋やトイレなど館内の様子

宿泊した部屋は上高地1号室。各布団の間には間仕切りがありました。

部屋
避難経路

 

本館には更衣室や利用時間が決まっていますがスマホの充電コーナーもあります。携帯の電波はドコモの場合普通に使えるレベルでした。西穂山荘のHPによるとauも概ね良好ですが、ソフトバンクは冬期はほとんど繋がらないそうです。

更衣室
充電コーナー

 

図書コーナーや乾燥室も。ロープウェイ駅から西穂山荘までの間で思った以上に汗を掻いてしまったのでとてもありがたかったです。

図書コーナー
乾燥室

 

トイレは男女同じなので抵抗を持つ人もいるかもしれませんね。混雑する時期は別になるのでしょうか。洗面所の水は飲料可能で、蛇口の下に手をかざすだけでタッチレスで水が出てきます。

トイレ
洗面所

西穂山荘の売店

日本酒、焼酎、ワイン、ウイスキーなどの酒類とおつまみ。おつまみは一人でも食べきれるサイズを揃えていました。

売店

 

自販機にはソフトドリンクやビール、チューハイ、ノンアルコールビールも。ビールは350mlが600円なのですが500mlが800円と500ml缶を選びそうな値段設定。ハイボールは500円でチューハイは400円となっています。

自販機

 

まずはビールを飲み、そのあとは外に出て持参したウイスキーを飲みました。

ビール
ウイスキー

西穂山荘の食事

17:30からの夕食は鶏の竜田揚げ、がんもどき、ポテトサラダなど。ごはんと味噌汁はおかわり自由です。おいしく頂きました。

夕食

 

 

5:30から朝食。サバ、卵焼き、サツマイモ、タケノコなど。

朝食

西穂山荘から西穂高岳へピストン

朝食を食べ終えたら西穂へ出発です。もし荷物を軽くしたい場合、小屋の前にある棚に置かせてもらうことができます。

雪が残っていたのは小屋から少し上がったところまでで、それからはすでにほぼ夏道状態。

残雪

 

振り返ると焼岳、乗鞍岳が見えます。2日目も好天で良かった。

乗鞍方面

 

西穂山荘を出発して15分もかからず丸山に到着。ここまでは登山道も広く危険個所はありません。登山を初めてまだ間もない初心者や体力に自信がないけど北アルプスの景色を満喫したいなら、丸山までならほぼ問題ないと思われます。もちろんきちんとした登山装備でという前提ですが。

丸山

 

丸山から独標に向かいます。丸山を超えると登山道の様子が少し変化します。青い空がきれいですね。

独標へのルート

 

右手に見えるのは霞沢岳。徳本峠小屋にも泊まってみたい。

霞沢岳

 

左手には笠ヶ岳。こちらは雪がまだ残っています。

笠ヶ岳

 

独標に近づくにつれて岩が多く現れてきました。危険度も少しづつ増していきます。

登山道

 

西穂独標に到着しました。

独標

 

独標から先は危険度が更に増します。ここからヘルメットを装着して進みました。ちなみにヘルメットは西穂山荘でレンタル可能です。

ヘルメット

独標から西穂へ下る岩場。復路で登ったときはそうでもなかったのですが、往路で下った時はちょっと怖かった。下に登山者がいる場合は落石を起こさないよう細心の注意が必要です。

岩場

 

ピラミッドピークに到着。背景に雪が見えますが、ルート上には雪はほぼありませんでした。

ピラミッドピーク

 

西穂高岳頂上直下の急登。

急登

 

前回雪が残っていた時はこんな感じ。

雪の急登

 

やっと西穂高岳に登頂しました。

西穂高岳

 

前方にはジャンダルム。右は前回登った時の写真。切り取ったわけではないのですが、ほぼ同じアングルで撮れていた。

ジャンダルム

 

槍ヶ岳も見えます。こちらも右は前回の写真。

槍ヶ岳
槍ヶ岳
この後西穂山荘方面へ戻りました。

平湯から松本へのバスが不便

西穂高口駅を13:15発のロープウェイを目の前で逃し次の30分後に乗ったため、新穂高温泉を13:46発のバスに乗れず仕方なく14:55発に乗車、15:28に平湯バスターミナルに到着しました。

14:55発の平湯発松本行きに乗るつもりがかなわず、この時点で次の松本行きは17:55。3時間は空きすぎですし、16時台に1便ほしいところです。公共交通機関利用者の需要はあると思うのですが。

そこで平湯発上高地行きのバスに乗り、中の湯で上高地から新島々行きのバスに乗り換えて事なきを得ました。

西穂ラーメン

西穂山荘の名物といえば西穂ラーメンです。通常の生麺は標高の高い場所ではお湯の沸点が低くうまく茹で上がらないため、専用の麺を開発したとのこと。西穂山荘では醤油味と味噌味の2種類を販売しています。

今回は西穂から戻った時点でロープウェイの時間が迫っていたのでラーメンは食べなかったのですが、前回2018年に宿泊した際に醤油味を、2020年に焼岳から縦走し西穂山荘に立ち寄った際に味噌味をいただきました。左が醤油味、右が味噌味。

醤油味
味噌味

西穂山頂
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