12月に入り日帰りの雪山登山で混んで居なさそうな山として目をつけたのは四阿山でした。根子岳を経由して四阿山をピストンし中四阿経由で下山というコース。公共交通機関を使う身としては常にバスの出発時間という縛りがあるのですが、山と高原地図で確認したところさほど余裕があるわけではないが特に問題が無ければ十分なコースタイムでした。ですがバス停から登山口までの移動時間と登り始めのルートの間違いが響き四阿山を断念しました。
菅平牧場登山口
公共交通機関だと上田駅から上田バスが出ており、菅平高原ダボスで下車。公衆トイレと自動販売機があります。トイレは登山口にもありますが、冬期は閉鎖されています。マイカーの場合はバス停と登山口の間に駐車場があります。無料との情報もありますが、牧場への入場料として200円必要だそうです。
公共交通機関を使う場合、バス停から登山口まで移動する時間を計算に入れるのがポイントになってきます。はっきり言ってかなり歩きます。40分と紹介されている記事も見かけましたが、行動前の準備も入れて1時間近くかかりました。山と高原地図にはバス停と登山口の間のコースタイムは記載されていないので注意が必要です。
バス停脇には案内板があります。通行可能時間は8:00~18:00とありますが、所要時間も記載してほしいところ。
グランド脇を通りますが、この時期はさすがに誰も練習していません。
登山口の地点では気温は12℃とさほど寒くはありませんでした。
登山口のトイレは冬期は閉鎖中なので注意。
根子岳への登山口はトイレの左側ですが、右側にあった足跡を辿ってしまい登山道ではなく牧場内を進んでしまいました。他に登山者もおらずしばらく間違いに気付きませんでした。
牧場といっても勿論牛は冬には外にいません。すぐ近くの牛舎にいます。
快晴の空の下根子岳へ
足跡がなくなり、なんかおかしいと気づき始めます。ようやく間違いだと判明し、有刺鉄線をくぐって登山道に合流。登山者の踏み跡はあまりありませんが明瞭にルートがわかる状態です。今回通ったルートは人間よりも動物の踏み跡の方が多かったかもしれません。
ルート上にはこのような標識が所々ありました。
このような枯れ木を脇目に進みます。この青さは冬の晴れた日の色。
へたに揺らして雪のシャワーを浴びないよう注意しつつ進みます。
頂上近くになると開けてきました。相変わらず空が青い。
トレースはありませんが、吹雪いているわけではないので迷うことはありません。
登ってきた方を振り返ります。雲ひとつありません。このあたりは少々風が強く吹いていました。ここまで傾斜のきつい箇所はほぼありませんでした。
北アルプスの眺めが素晴らしい。
根子岳の頂上に到着しました。花の百名山だそうです。
すぐそばに鐘がありました。周りに登山者は誰もいないし、迷惑にならないけど鳴らしませんでした。
根子岳から四阿山に向かうのですが、頂上からすぐのところに滑落の危険がある箇所があります。ルートが狭いところを下るので風が強いとちょっと怖いです。
根子岳から見た四阿山。時間がやや押していたのはわかっていましたが、この時はまだ四阿山にも登るつもりでした。ここまで登山口で1人会っただけで、ほかの登山者はいませんでした。
バスの時間に間に合わせるため四阿山を諦め下山
根子岳を下りしばらく登り返していくと、四阿山へのルートと中四阿を経由して菅平牧場へ下る分岐にでます。この時点で14時30分でした。帰りのバスは16:35発でその後の便は2時間後です。
ここから登山口までコースタイムでは2時間ですが、天気やコースの状態、残りの体力を考慮して急げば30分近く短縮できそうです。更に登山口から菅平高原ダボスのバス停まで歩かなければなりません。行きと違いバス停まで緩やかな下り道なので30分ちょっとで行けるとしたら出発時間ギリギリです。四阿山へは往復30分弱ですが、この時点で諦めました。
下りはじめてすぐに菅平と四阿高原の分岐に出ます。バスの出発時間に間に合うかというタイミングで、ここを間違えると取返しがつかなくなります。
中四阿の手前から見た根子岳。あまりじっくり見てる時間はないので先を急ぎます。
途中に危険個所もなく牧場脇をとおり無事下山。根子岳への登山口のすぐ近くです。
結局バスを逃す
急いで下山した結果、ほぼ計算どおりの時間でバス停まで帰ってこれたのですが、見えてきたバス停からバスが出発していった直後でした。あと1分早ければ手を振るなりして待ってもらえたかもしれないくらいのタイミング。写真撮影を2回くらい減らしていたら間に合ってました。
この日は12/14だったので17:40の便はありません。あと3日…
バスの待合室で2時間待つのは寒いし暇をつぶせそうにありません。かといって付近に2時間も時間をつぶせそうな店は見当たりませんし、例えあってもそんなに粘られたら店も迷惑なのでその選択肢は除外しました。タクシーを呼ぶと高額になりそうなのでパス。なのでバスのルートを行けるところまで歩くことに。
日の沈む方角に山があるので日没が早く、日が落ちてからあっという間に真夜中のように真っ暗に。気温もどんどん下ってきます。途中の交差点の標識には目指す上田市街まで25キロとあり、歩いて行ける距離だとは思っていませんでしたが心を折られます。
人が住んでいるあたりは街灯がぽつぽつあるのですが、山間部や周りが畑だと数百メートル街灯がないことも。月明りと通り抜ける車のライトを頼りに通りを歩きます。もちろんヘッドランプは持っていたのですが、対向車が眩しいとマズイので使用を控えることに。
結局菅平湖にあるバス停まで歩き、ほんとに最終バスは来るのか疑念に思いつつ待ちました。その後無事に最終バスに乗車できました。
はじめのほうにも書きましたが、公共交通機関を使う場合はバス停と登山口までの移動時間を含めて行動スケジュールを立てることがこのコースのポイントになります。