紙の地図は必要か

登山に紙の地図は必要か【超初心者向け】

登山に行く時の絶対条件として地図を持っていくことが挙げられます。それが例え低山でも、何度も登ったことのある山でも地図を持たずに山に入るのはリスクを上げることに直結する行為となります。

警視庁の統計によると山岳遭難の原因トップは道迷いです。 以下滑落、転倒と続きますがどの年度でも1位は道迷いです。そんな道迷いを起こす可能性をなるべく減らすためにも地図は必須アイテムとなります。

多くの人がスマホを持つようになった今、地図アプリをインストールしてGPSで現在地が一目で確認できるようになりました。そうなるともはや紙の地図はいらないのではないかと思われるかもしれませんが、やはり紙の地図とコンパスは持っていきましょう。

スマホと紙の地図はそれぞれ優れた長所があり、両方用意して上手に併用するのがベストです。

紙の地図の必要性

世間では資源の問題や効率化、デジタル化などの理由から様々なシーンでペーパーレス化が進んでいます。登山においてもスマホの普及に伴いGPSと連動した地図アプリが登場してとても便利になりました。

以前は登山地図といえば紙の地図を持って行くのが当たり前でしたが、いまではその常識が揺らいでいます。実際に紙地図を持たずに山に登る人も一定数存在します。地図アプリはスマートだけど、紙の地図はなんだか古臭いと感じるかもしれません。

GPSアプリ

紙の地図は常に自分のいる現在地を把握しながら使うもの。その現在地を紙の地図とコンパスで割り出すのは熟練したスキルが必要です。

その点スマホの地図アプリは地形や標高などの精細な情報も備えており、GPSで現在地もわかります。スキルがなくても現在地がすぐに把握できるのは登山者にとって安心感に繋がりますよね。

更に地図アプリは登山道の新しい情報が更新されます。紙の地図は10年前に購入したら、その地図に載っている情報は10年前のものです。

そんなスマホの地図アプリですが、当然ながら万能というわけではありません。地図アプリの主なデメリットはバッテリー切れや故障の可能性があることと、詳細なデータを表示させたまま目視できる範囲が狭いこと。

・スマホのバッテリー切れ、故障
・表示できる範囲が狭い

紙の地図はこの地図アプリの弱点を補ってくれます。燃やしたり風で飛ばされない限り見られなくなる心配はありませんし、一目で広範囲を見られます。スマホの画面では地図を縮小して広範囲を見ようとすると詳細な情報が表示されなくなります。それにそうやって広範囲を表示させたところで縦長の画面は見にくくストレスです。

更に登山計画を立てる段階では圧倒的に紙地図の方が便利です。地図アプリの場合、基本的にコースタイムが記載された状態で登山ルート全体を見渡せません。なので大きく山域を把握するのは困難ですし、コースの選定に向いていないのです。

登山地図を見る

体調不良や天候悪化などで登山中にコース変更をする際にも、スマホの画面に表示される地図では適切な判断を下すのが難しいです。

では紙地図のほうがスマホの地図アプリより優れているのかといえば、そういうわけではありません。それぞれ長所が違うので、両方用意して目的によって使い分けましょう。

地図を見るときの重要なポイント

紙地図にしろ地図アプリにしろ、地図を見る際にとても重要なポイントがあります。

それは地図を見た時に直感的に把握できる内容です。

このすぐに把握できる内容は紙地図と地図アプリでは異なり、そのままそれぞれのストロングポイントになります。

すでに上で書いていますが紙地図の場合は山域やコース全体を俯瞰できること、地図アプリの場合は現在地が瞬時にわかること

なぜ一目見ただけですぐに理解できることが大事なのかといえば、登山中は心身ともに疲労しています。そんな時は思考力や理解力が平常時よりも低下した状態になっていますよね。

判断ミスはトラブルの原因となります。そして登山のでトラブルは命の危機に繋がる可能性が高いからです。なので一見しただけですぐに理解できるのはとても重要なポイントなのです。

・紙の地図・・・広範囲を俯瞰できる
・地図アプリ・・・現在地がわかる

紙の地図と地図アプリを併用

地図アプリのGPSで現在地を確認し、紙の地図を広げ今出発地や目的地からどのくらいの地点にいるのかを把握する。双方のメリットを上手に活用すれば道迷いのリスクを大きく減らせます。

勿論スマホはバッテリー切れの恐れがあるのでモバイルバッテリーは必ず携帯しましょう

200gほどの重量で15600mAhの容量を誇ります。本体が1.8㎝の厚みなので行動中でもスマホホルダーに入れながら充電可能です。モバイルバッテリーの本体に厚みがあると、行動中はザックやサコッシュに入れたまま充電しなくてはならずスマホが使いにくい状況になります。なので行動中に充電できることは結構便利です。

頑なに紙の地図のみを使用している人は逆にスマホに地図アプリをインストールしておくことをおすすめします。万が一道に迷ったときに素早く現在地を把握できれば遭難回避の大きなアドバンテージになります。

まとめ

紙の地図は地図アプリに比べて自分で地図を読む力を養えられます。とはいえ読図を習得するのは一苦労でもあります。だからといって地図アプリに頼りっぱなしではいつまでたっても受動的な地図の見方しかできませんし、自分で登山計画を立てられるようにもなりません。

地図とコンパスで現在地を割り出すことができなくても紙の地図は必要です。GPSがあるからといっても読図のスキルが不必要なわけではないという認識できるべきです。

行動中に地図アプリで現在地を確認したら毎回でなくてよいので、紙の地図で山域を広く視野に入れて自分のいる位置がコースのどのあたりに当たるのか確認するクセをつけましょう。

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