登山計画の立て方

登山計画の立て方【超初心者向け】

登山には入念な準備が必要です。登山を安全に行うためには登山計画を立てる必要があります。例え日帰りの低山でも登山計画を立てず、思い付きや行き当たりばったりで山に登るのは厳禁。

登山計画は前日にすべてまとめてできるモノではありません。登山日の数日前から、できれば余裕をもって一週間くらい前から取り掛かりましょう。どのような登山かで準備の内容や量も異なってきます。

そのための情報収集はとても重要です。山小屋のホームページや地図、ガイドブックなどから情報を得ることはもちろん、個人の山行記録からも有益な情報が得られる場合もあります。また山小屋がツイッターなどSNSで情報発信していたりもするので、公式アカウントをフォローするのもアリです。

この記事では登山の計画をどう立てて良いのかわからない初心者の方向けにポイントを解説します。

登りたい山の情報を把握し、そのために必要な準備を万全にすることで安全な登山を楽しみましょう。

登りたい山とルートの選定

まずは当然ですが登りたい山を決めます。自分や同行者のレベルを考慮して選びましょう。その山がどの程度のレベルなのかわからない場合は山のグレーディング表を公表している都道府県もありますので参考にしてください。

次に日帰りか山小屋に泊まるのか、テント泊かを決めます。山によっては日帰りできない場所にあることもあります。初心者のうちは山小屋に泊まるのもアリですが、日帰りできる山を選ぶと良いでしょう。

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登る山の選び方

登りたい山が決まったら地図を購入してルートを決めます。昭文社の「山と高原地図」で問題ありません。同じ山でもルートによって難易度が変わってきます。登山地図に記されているコースタイムを計算して登るコースを決めます。

その際必ず休憩時間も計算に入れるのを忘れずに。大まかな目安としては1時間に5~10分程度ですが個人差もありますし、複数で登る場合は同行者の中で一番体力のない人を基準にします。

登山道

実際のコースタイムは荷物の量や天候、体調によっても差が出るので行動時間はギリギリで設定するのではなく、必ず余裕を持たせること。

コースタイムをチェックしたら登山開始時刻や下山時刻を設定します。目的地に遅れずに到着するためには何時までに登山を開始すればよいのかを決めておきましょう。

分岐

山頂や山小屋、下山口などの目的地だけでなく、途中のポイントでの大まかな通過予定時間も割り出します。その日の登山終了地点の到着時刻は日没の時間により変わりますが、15~16時くらいが目処になります。勿論それより早くても問題ありません。登山は早出早着が基本です。

更にルート上の危険個所や水場、山小屋もチェックしましょう。地図上に注意書きがあるのできちんと確認しておくこと。それらを暗記する必要はないので、なんとなく頭に入れておき地図を見た時にすぐに理解できる状態にしましょう。

危険個所

もっとも地図には記載されていない危険個所があるかもしれないので注意。初心者の場合人の多い人気ルートを選ぶのが無難です。

エスケープルートの確認も必要です。登山途中で体調不良やケガ、天候の急変、予定時間から大幅に遅れなど何らかのトラブルが発生した場合に途中下山するためのルートです。

山では都市部と違い季節によっては雪が遅くまで残っていたりするので、現在のルートの状況を知ることはとても重要です。台風の影響でルートが長期間通行禁止になっていることもありますし、場所によってはクマの出没情報も。

熊出没注意

上にも書きましたが山小屋の公式ホームページやSNS、個人の山行記録などは最新の現地情報を入手する有効な手段です。

アクセス方法を確認

大きく分けるとマイカーか公共交通機関を利用する、またはその2つを組み合わせることになります。

マイカーでアクセスする場合、時間の自由が利くことがメリットです。夜明け前に登山口に到着し早朝に出発するのも可能です。

あらかじめ駐車場があるか、何台くらい駐められるのか事前に調べておく必要があります。人気の登山ルートだと早めに到着しても、大きい駐車場でもすでに埋まってしまっていることも珍しくありません。

公共交通機関の場合、電車やバスの時刻表を確認します。それによって登山開始時刻が決まってきますし、ルートの選定に影響する可能性もあります。

バス停

下山口のバスの時刻も忘れず確認しましょう。季節によってはバスが運行していないなんてことはザラです。混雑期には特別運行日を設けているケースもあります。

メジャーな山だと東京や大阪から登山口までの直行バスが夏山シーズンに出ていることがあります。但し夜行バスでは眠れないという人は寝不足の状態で登山スタートになる恐れがあるので向き不向きがあります。

駅からタクシーを使う方法もあります。駅前に客待ちをしているようであれば問題ありませんが、予約したり呼び出す必要があります。当然ながら複数で乗る場合は割り勘で済みますが、一人で乗ると懐が痛みます。

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秋山登山の注意点

日程を決める

山によって登山の適正時期があります。例えば真夏の低山は気温が高く熱中症のリスクがあります。山小屋の営業シーズンも確認しておきましょう。

日程

多くの人は週末に登山を計画するので、やはり平日の方が山は空いています。できれば登山の翌日は予備日として設けておくのが理想ですが、会社勤めには難しいところです。夏休みシーズンや紅葉シーズンの3連休は人気の山は登山者で溢れています。

天気については直前までチェックを怠ってはいけません。せっかく計画したのだからと悪天候の中で強行するようなことはせず、きっぱりと諦めましょう。

山の天気

その際山小屋に予約を入れている場合はキャンセルの連絡を必ず入れましょう。キャンセルして申し訳ないと思うかもしれませんが、山小屋のスタッフも悪天候の中で来られるほうが余計な心配になります。

荷物の準備

登りたい山やルートが決まったら必要な荷物を準備します。忘れ物をなるべく防ぐため、前日にパッキングするのは止めましょう。もちろん10日前にパッキングしても、出発してから忘れ物に気付くこともありますが。

登山を始めるには用意するアイテムが数多くあります。初心者は必要な装備を買い集めるのも一苦労です。

登山の荷物

また全くの初心者でなくても、新たに購入するアイテムがあったり、買い足さないといけない消耗品があるかもしれません。そのようなことを考えるとやはり前日にパッキングをするのはオススメしません。

紙の地図を準備するのは基本ですが、スマホや登山時計でGPSを利用する場合は登山アプリで現地の地図をダウンロードしておくのを忘れずに。GPSは圏外でも使用できるのですが、GoogleMapなど一般的なスマホの地図アプリはネットの接続が必要なため圏外では地図そのものが使用できません。一方登山アプリでは地図をダウンロードしておけば大丈夫です。

登山計画書を準備

あまり考えたくないことですが、万が一事故や遭難したときのために必ず登山計画書を提出しましょう。

登山計画書はアプリで作成したり警察署のホームページから書式をダウンロードする、登山口で用意されている用紙で提出など様々な方法があります。

目的地、入下山日、ルート、メンバー、緊急連絡先、装備内容など記入事項に沿って必要な情報を記載します。

提出先は管轄の警察担当部署かまたは登山口に提出箱があることも。紙で提出するほかネットでも提出できることも多くなりました。

体調を整える

装備の準備も大切ですが、体調を整えることも同じく重要です。

登山の数日前から暴飲暴食を控えるのは当然です。前日はしっかりと食事と睡眠をとり体力を蓄えます。アルコールはほどほどに。できれば飲まない方が望ましいのですが。

寝不足や二日酔いで登山スタートはトラブルへの第一歩。体調が悪いと感じた時には無理は禁物です。登山は体調万全のときにのみ許される行為です。

しっかり準備して安全な登山と楽しみましょう。

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