明日は登山の予定、でも前日に何を食べればよいの?
パワーをつけたいから何となく肉類を食べたくなりますが、その選択は必ずしもベストではありません。
登山前日には炭水化物を摂取しましょう。更に消化の良い食べ物を選ぶこと!
登山前日で張り切ってしまうかもしれませんが、深く考えず勢いで食事をするとベストな状態で挑めなくなります。
エネルギーの元になる炭水化物
糖質制限などのダイエット法により最近ではすっかり悪役扱いされている炭水化物ですが、登山においてはとても重要な栄養素なので邪険にしないでください。
登山でバテないためにはパワーの元となる炭水化物の摂取がカギとなります。炭水化物は糖質と食物繊維でできており、エネルギーの源となる糖質を体に溜めることで疲労を感じにくくさせます。
糖質を摂取すると肝臓や筋肉でグリコーゲンとして蓄積され、これが消費され尽きてしまうといわゆるシャリバテが起こることに。
普段炭水化物を制限している人も登山前においては積極的に食事に取り入れる必要があります。
ちなみに登山で脂肪燃焼に期待するのは止めましょう。脂肪はとても効率の悪い燃料で、高負荷運動である登山には向いていません。
それでも無理やり脂肪を燃焼しようとシャリバテの状態になるまで無理をすると事故を起こす確率が格段に上がります。山での事故は即、命の危機に直結するケースが多く危険極まりないです。
山に登ると確かに体重は減るかもしれませんが登山はダイエットには決してなりません。
登山前日の食事のポイント
炭水化物ならなんでも良いというわけではありません。消化の良いものを選び、いつもより炭水化物の割合を多くするのがポイントです。
白米は当然OKですが他にもうどんやパスタなどがおすすめです。パスタはカーボローディングにも最適です。カーボローディングとはあらかじめ体の中にグリコーゲンを十分に蓄えておく食事法で、登山のほかにもマラソンや自転車、トライアスロンなど持久力が必要なスポーツに有効です。
カーボローディングの効果については否定的な意見も見られますが、普段から炭水化物をあまり摂取していない食生活の場合は期待が見込めます。
・炭水化物の割合をいつもより多めに
登山では体力を使うからとお腹いっぱい食べてしまうのは間違いです。確かに登山はとてつもなく体力を使いますが、だからといって目一杯食べてしまうと体が重くなりパフォーマンスに悪影響を及ぼします。胃腸に負担を掛けることは健康面からもデメリットしかありません。
登山を前に食事にも気合が入ってしまうかもしれませんが冷静になりましょう。
食べ過ぎは体が重くなるからダメと書きましたが、逆に食事の量が少ないのも簡単にエネルギー不足に陥ります。登山をダイエットの手段として考えて食事の量を減らすのは絶対にやってはいけない行為です。
登山前の食事で気を付けること
登山を前提にした食事の目的はエネルギーが枯れてシャリバテを起こさないことですが、同時に良好なコンディションを維持し体調不良を招かないことでもあります。
登山前日にはなるべく消化の良いものを選ぶのがポイント。炭水化物がよいからといっても消化の悪い玄米やラーメンはおすすめできません。
消化の悪い生野菜や肉類は食べても少量にしておいたほうが無難です。揚げ物も胃に負担が掛かりますし、勿論アルコールもできれば避けたほうが良いです。
生ものも食あたりのリスクがあります。お腹を下してしまっては登山どころではありません。特に胃腸の弱い体質の人は要注意です。
糖質をエネルギーに変換する働きを助けるビタミンB1などは豚肉から効率よく摂取できますが、やはり消化がよくないので登山前の食べ過ぎないように。肉類は下山後の疲労回復に効果的です。
登山前日にビタミンB1を摂るなら大豆、うなぎ、豆乳、すりゴマ、アーモンド、鰹節、カブなどを消化のよい調理法で。
できれば前日だけではなく数日前から食事内容を調整したほうが効果が期待できます。
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まとめ
登山前日の食事では消化の良い炭水化物を多めに腹八分を目処に摂取する。
アルコールはできれば避け、あまり遅い時間に食事をしないようにしましょう。
ですが何より気を付けたいのはお腹を下してしまわないことです。これを意識すればあまり神経質になる必要はありません。
山小屋の食事では肉類は普通に提供されますし、山で飲むお酒は格別です。
登山前だけ気を使うのではなく、普段から暴飲暴食を避け必要な体力や筋力をつけるほうが大切です。
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